血中薬物濃度モニタリング〈TDM〉の対象となる薬物【7回/10年】

臨床化学
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臨床検査技師の国家試験では血中薬物モニタリングが必要な薬物を問われる問題が過去10年間で7回出題されています。

選択肢の中の薬物が血中薬物濃度モニタリング〈TDM〉の対象となるかどうかを鑑別する問題です。

第71回臨床検査技師国家試験を受験する方には是非得点してほしい超頻出問題です。

血中薬物濃度モニタリング〈TDM〉の対象となる薬物まとめ

分類TDM対象薬物
アミノ配糖体抗菌薬・ゲンタマイシン
グリコペプチド系抗菌薬・バンコマイシン
・テイコプラニン
免疫抑制薬・シクロスポリン(全血)※
・タクロリムス(全血)※
抗悪性腫瘍薬・メトトレキサート
抗てんかん薬・フェニトイン
・フェノバルビタール
・バルプロ酸
強心配糖体・ジゴキシン
抗不整脈薬・プロカインアミド
テオフィリン製剤・テオフィリン
リチウム製剤・リチウム
※シクロスポリン、タクロリムスは血球への移行率が高く、薬物が血漿から血球へ移行してしまうため全血を用いて測定する。

過去問を解いてみよう!

では実際に過去10年分の国家試験(第61~70回臨床検査技師国家試験)から血中薬物濃度モニタリング〈TDM〉の対象となる薬物について出題された問題を7問解いてみよう!

出典:厚生労働省ホームページ
第62回臨床検査技師国家試験の問題および正答について
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp160411-05.html
第64回臨床検査技師国家試験問題および正答について
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp180511-07.html
第66回臨床検査技師国家試験問題および正答について
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp200414-07.html
第67回臨床検査技師国家試験問題および正答について
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-07.html
第68回臨床検査技師国家試験問題および正答について
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp220421-07.html
第69回臨床検査技師国家試験問題および正答について
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp230524-07.html

血中薬物濃度モニタリング〈TDM〉の対象となる(ならない)薬物はどれか。【合計7問】

1 / 7

第62回 AM72 血中薬物モニタリング〈TDM〉が必要な抗菌薬はどれか。

2 / 7

第62回 PM39 血中薬物モニタリング〈TDM〉を行わないのはどれか。

3 / 7

第64回 PM41血中濃度モニタリングを必要としないのはどれか。

4 / 7

第66回 AM43 血中薬物濃度測定〈TDM〉の対象とならない薬物はどれか。

5 / 7

第67回 AM72 血中濃度モニタリングが必要な抗菌薬はどれか。

6 / 7

第68回 PM40 血中薬物濃度モニタリングの対象にならないのはどれか。

7 / 7

第69回 AM77 血中薬物濃度測定による治療薬物モニタリング〈TDM〉の対象となるのはどれか。

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問題が解き終わったら下の解答・解説を読んで理解を深めよう!

もし1問でも間違えてしまったら全問正解出来るまで何度でもチャレンジしよう!

過去問の解答・解説

第62回 AM72 血中薬物モニタリング〈TDM〉が必要な抗菌薬はどれか。

1.セファゾリン
2.ミノサイクリン
3.エリスロマイシン
4.バンコマイシン
5.リネゾリド

解答:4

解答は4のバンコマイシンです。1、2、3、5は血中薬物モニタリング〈TDM〉が必要ない抗菌薬で誤りです。

分類TDM対象薬物
アミノ配糖体抗菌薬・ゲンタマイシン
グリコペプチド系抗菌薬バンコマイシン
・テイコプラニン
免疫抑制薬・シクロスポリン(全血)※
・タクロリムス(全血)※
抗悪性腫瘍薬・メトトレキサート
抗てんかん薬・フェニトイン
・フェノバルビタール
・バルプロ酸
強心配糖体・ジゴキシン
抗不整脈薬・プロカインアミド
テオフィリン製剤・テオフィリン
リチウム製剤・リチウム
※シクロスポリン、タクロリムスは血球への移行率が高く、薬物が血漿から血球へ移行してしまうため全血を用いて測定する。

第62回 PM39 血中薬物モニタリング〈TDM〉を行わないのはどれか。

1.リチウム
2.タクロリムス
3.テオフィリン
4.フェニトイン
5.プレドニゾロン

解答:5

解答は5のプレドニゾロンです。1のリチウム、2のタクロリムス、3のテオフィリン、4のフェニトインは血中薬物モニタリング〈TDM〉を行う薬物です。

分類TDM対象薬物
アミノ配糖体抗菌薬・ゲンタマイシン
グリコペプチド系抗菌薬・バンコマイシン
・テイコプラニン
免疫抑制薬・シクロスポリン(全血)※
タクロリムス(全血)※
抗悪性腫瘍薬・メトトレキサート
抗てんかん薬フェニトイン
・フェノバルビタール
・バルプロ酸
強心配糖体・ジゴキシン
抗不整脈薬・プロカインアミド
テオフィリン製剤テオフィリン
リチウム製剤リチウム
※シクロスポリン、タクロリムスは血球への移行率が高く、薬物が血漿から血球へ移行してしまうため全血を用いて測定する。

第64回 PM41 血中濃度モニタリングを必要としないのはどれか。

1.アスピリン
2.ジゴキシン
3.タクロリムス
4.テオフィリン
5.リチウム

解答:1

解答は1のアスピリンです。2のジゴキシン、3のタクロリムス、4のテオフィリン、5のリチウムは血中薬物モニタリング〈TDM〉を行う薬物です。

分類TDM対象薬物
アミノ配糖体抗菌薬・ゲンタマイシン
グリコペプチド系抗菌薬・バンコマイシン
・テイコプラニン
免疫抑制薬・シクロスポリン(全血)※
タクロリムス(全血)※
抗悪性腫瘍薬・メトトレキサート
抗てんかん薬・フェニトイン
・フェノバルビタール
・バルプロ酸
強心配糖体ジゴキシン
抗不整脈薬・プロカインアミド
テオフィリン製剤テオフィリン
リチウム製剤リチウム
※シクロスポリン、タクロリムスは血球への移行率が高く、薬物が血漿から血球へ移行してしまうため全血を用いて測定する。

第66回 AM43 血中薬物濃度測定〈TDM〉の対象とならない薬物はどれか。

1.抗凝固薬
2.抗不整脈薬
3.免疫抑制薬
4.抗てんかん薬
5.アミノ配糖体抗菌薬

解答:1

解答は1の抗凝固薬です。2の抗不整脈薬、3の免疫抑制薬、4の抗てんかん薬、5のアミノ配糖体抗菌薬は血中薬物モニタリング〈TDM〉を行う薬物です。

分類TDM対象薬物
アミノ配糖体抗菌薬・ゲンタマイシン
グリコペプチド系抗菌薬・バンコマイシン
・テイコプラニン
免疫抑制薬・シクロスポリン(全血)※
・タクロリムス(全血)※
抗悪性腫瘍薬・メトトレキサート
抗てんかん薬・フェニトイン
・フェノバルビタール
・バルプロ酸
強心配糖体・ジゴキシン
抗不整脈薬・プロカインアミド
テオフィリン製剤・テオフィリン
リチウム製剤・リチウム
※シクロスポリン、タクロリムスは血球への移行率が高く、薬物が血漿から血球へ移行してしまうため全血を用いて測定する。

第67回 AM72 血中濃度モニタリングが必要な抗菌薬はどれか。

1.ペニシリン G
2.バンコマイシン
3.エリスロマイシン
4.テトラサイクリン
5.レボフロキサシン

解答:2

解答は2のバンコマイシンです。1のペニシリンG、3のエリスロマイシン、4のテトラサイクリン、5のレボフロキサシンは血中薬物モニタリング〈TDM〉を行わない薬物です。

分類TDM対象薬物
アミノ配糖体抗菌薬・ゲンタマイシン
グリコペプチド系抗菌薬バンコマイシン
・テイコプラニン
免疫抑制薬・シクロスポリン(全血)※
・タクロリムス(全血)※
抗悪性腫瘍薬・メトトレキサート
抗てんかん薬・フェニトイン
・フェノバルビタール
・バルプロ酸
強心配糖体・ジゴキシン
抗不整脈薬・プロカインアミド
テオフィリン製剤・テオフィリン
リチウム製剤・リチウム
※シクロスポリン、タクロリムスは血球への移行率が高く、薬物が血漿から血球へ移行してしまうため全血を用いて測定する。

第68回 PM40 血中薬物濃度モニタリングの対象にならないのはどれか。

1.ジゴキシン
2.バルプロ酸
3.テオフィリン
4.ワルファリン
5.バンコマイシン

解答:4

解答は4のワルファリンです。1のジゴキシン、2のバルプロ酸、3のテオフィリン、5のバンコマイシンは血中薬物モニタリング〈TDM〉を行う薬物です。

分類TDM対象薬物
アミノ配糖体抗菌薬・ゲンタマイシン
グリコペプチド系抗菌薬バンコマイシン
・テイコプラニン
免疫抑制薬・シクロスポリン(全血)※
・タクロリムス(全血)※
抗悪性腫瘍薬・メトトレキサート
抗てんかん薬・フェニトイン
・フェノバルビタール
バルプロ酸
強心配糖体ジゴキシン
抗不整脈薬・プロカインアミド
テオフィリン製剤テオフィリン
リチウム製剤・リチウム
※シクロスポリン、タクロリムスは血球への移行率が高く、薬物が血漿から血球へ移行してしまうため全血を用いて測定する。

第69回 AM77 血中薬物濃度測定による治療薬物モニタリング〈TDM〉の対象となるのはどれか。

1.アンピシリン
2.イミペネム
3.エリスロマイシン
4.ゲンタマイシン
5.セファゾリン

解答:4

解答は4のゲンタマイシンです。1のアンピシリン、2のイミペネム、3のエリスロマイシン5のセファゾリンは血中薬物モニタリング〈TDM〉を行わない薬物です。

分類TDM対象薬物
アミノ配糖体抗菌薬ゲンタマイシン
グリコペプチド系抗菌薬・バンコマイシン
・テイコプラニン
免疫抑制薬・シクロスポリン(全血)※
・タクロリムス(全血)※
抗悪性腫瘍薬・メトトレキサート
抗てんかん薬・フェニトイン
・フェノバルビタール
・バルプロ酸
強心配糖体・ジゴキシン
抗不整脈薬・プロカインアミド
テオフィリン製剤・テオフィリン
リチウム製剤・リチウム
※シクロスポリン、タクロリムスは血球への移行率が高く、薬物が血漿から血球へ移行してしまうため全血を用いて測定する。
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